金銭管理と聞くと、なんだか難しそうに思えるかもしれません。
ですが、毎日の暮らしに関わるとても大切なことです。
たとえば…
- 家庭からのお小遣いで生活している
- 障害年金で生活している
- 生活保護で生活している
- 作業所の工賃で生活している
こんな方に向けて、「金銭管理ってなに?」「何から始めたらいいの?」という基本をやさしく解説していきます。
とても基本的な内容なので、社会に出て働いて生活している方にも参考になると思います。
金銭管理ってなに?どうして必要なの?
金銭管理とは、「お金の出入りを把握して、コントロールすること」です。
お金の流れを自分で管理できるようになると、
- 無駄づかいが減っていく
- 生活の見通しが立ちやすくなる
- 急な出費にも対応しやすくなる
というふうに、心の安定にもつながり、自立の第一歩にもなります。
最初はうまくいかなくても大丈夫。
少しずつ、できることをやっていきましょう。
金銭管理でいちばん大事なたった一つのルール
「入ってくるお金より、出ていくお金を多くしないこと」
それが金銭管理のすべての土台です。
お金の使い方にはいろいろなテクニックがありますが、どんなに複雑な方法も、この一言に集約されます。
「収入 > 支出」これを守ることができれば、生活は破綻しません。
とてもシンプルで基本的なルールですよね。
でも、これを守れていない人は、社会に出た大人にもたくさんいます。
- クレジットカードで「あと払い」ばかりしてしまう
- 貯金がまったくできない
- 借金が増えていく…
そんな悩みの多くは、「収入より多く使ってしまっている」ことが原因です。
反対に、「収入の範囲内で生活する」ことができれば、たとえ収入が少なくても、困りごとはぐっと減ります。
まずは「収入と支出のバランス」を意識することが大切です。
まずはこれだけ!金銭管理の基本3ステップ
ステップ①:毎月の収入を知ろう
まずは、自分の「毎月入ってくるお金」を把握するところから始めます。
紙に書いたり、スマホにメモするだけでもOKです。
ステップ②:毎月の支出を見える化
つぎに、「何にどれだけ使っているか」を見えるようにします。
必ずかかるお金(生活に必要)
- 固定費:家賃、携帯代、水道代光熱費 など
- 変動費:食費、日用品代、交通費 など
趣味や楽しみのためのお金
- 固定費:サブスク、ファンクラブ会費 など
- 変動費:ゲーム課金、グッズ購入、イベント参加費 など
どれが生活に必要で、どれが「なくても生きていける」「少なくできる」ものなのかを分けて考えてみるのもオススメです。
記録の方法は、自分に合ったものでOK:
- ノート・家計簿に書く
- スマホのメモ帳
- 家計簿アプリ
ステップ③:お金の使い方を決める
収入と支出がわかってきたら、自分が何にどれくらいお金を使いたいかを決めましょう。
人によって、大切にしたいことや優先したいことはさまざまです。
- 食べることにお金をかけたい人
- 趣味や推し活にお金を使いたい人
- なるべく使わずに貯めておきたい人
どれも間違いではありません。大切なのは、自分にとって「納得のいく使い方」を考えることです。
「入ってくるお金より、出ていくお金を多くしない」ルールを守れるように計画しましょう。
おすすめの管理方法
ノートや家計簿で記録する
1日ごとに「使った金額」と「内容」を書きます。
ステップ③で決めた使い方ができているかチェックしましょう。
「使いすぎた」と気づくだけでも大きな一歩です。
アプリを使ってみる
無料で使える家計簿アプリもたくさんあります。
- Zaim
- マネーフォワード ME など
クレジットカードと紐づけるだけで記録されていくもの、レシートを写真で撮るだけで記録できるものもあります。
上限を決めておく
「1日500円まで」など、あらかじめ上限を決めると使いすぎ防止になります。
週ごと・月ごとなど、自分に合うペースで管理しましょう。
いちいち数字を記録したくない、細かいことを考えたくない!という方に向いています。
さいごに:完璧じゃなくて大丈夫
お金の管理は、一度で完璧にできるものではありません。
最初は失敗することもあるし、「わからない」と感じる日もあると思います。
でも、それで大丈夫です。
少しずつ、自分に合った方法を見つけていくことが何より大切です。
そして、もし困ったことがあったら、支援機関や家族、信頼できる人に相談するのも立派な「金銭管理」です。
一人でがんばりすぎず、ゆっくり、やれることをやっていきましょう。